FC2ブログ
topimage

2012-10

秩序に基いた基盤 - 2012.10.24 Wed

S30号(910×910mm)の制作を進めています。来年3月に企画いただいています個展で、展示を予定しています中では、最も大きいサイズの作品です。 
10号くらいまでのサイズですと、制作中もその画面の全体を見ながら意識しながら描けますので、或る意味画面を制御し易いのですが、30号以上になりますと、まず描きながら画面全体を見ることそのものが困難です。 全く無理というわけではありませんが、描いている範囲以外を見ようとしますとどうしても斜めに見ることになります。

なので、描く時は画面に近づき、見る(画面全体を確認する)時は画面から離れて、という具合になります。
描いているポイントが視点の中心になりますので、極端な言い方をすれば、どのような絵も描き込みにおいては、そこかしこに視点の中心が存在するオールオーバーな画面と言えます。 尤も絵を見る際、細部と全体を同時に意識しては見れませんし、別々に見るそれらが画面内で巧く調和している作品に出逢いますと、改めて視覚芸術の表現の豊かさを再確認する想いです。 
このことは画面サイズの大小に関わらず絵画において必須の魅力なのですが、大きな画面の作品ではその巧拙がより分かり易く表れ、この意識なくしては絵(イリュ―ジョンを感じさせるための秩序に基いた平面)として成立しなくなりますので、描き手は制作時に意識せざるを得なくなります。

それは、ミケランジェロの手がけたシスティーナ礼拝堂の祭壇壁画並びに天井画(『最後の審判』等)然り、ラファエロの『アテナイの学堂』然り、ヒエロニムス・ボスの『快楽の園』、ピーテル・ブリューゲルの『バベルの塔』等は顕著と思います。
これらの作品が只々、画面内を描き込み描きつぶしたのではないのは瞭然で、全体を統治する強固な構図、テーマに基いた導線、明暗や色彩の強弱、配置における緊張と弛緩など、作品には必ず秩序に基いた基盤が在ります。

2段落で書きました「画面サイズの大小に関わらず絵画において必須の魅力」の部分は簡単に言えば、タッチ(自意識のある仕事)の集積が像(イメージ)を結び、描かれたモノが全体の空間を構成する、その際片方の要素が他方のために蔑(ないがしろ)にされることなく共存している状態です。
作品はそうありたいです。 このことは常々考えています。

NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

プロフィール 

安冨 洋貴 (ヤストミ ヒロキ)

Author:安冨 洋貴 (ヤストミ ヒロキ)
★ 画家・日本美術家連盟会員
夜の心象光景を鉛筆で描いています。 下の「カテゴリ Category」に、略歴、作品画像など詳しく在ります。

★ 作品のご用命、お問い合わせは、下の「メールフォーム」、または
東邦アート株式会社(03-5733-5377 http://www.tohoart.com/)へ、お願いいたします。


■ 「6人の洋画家たち -技法の魅力-」
8月19日(水)~25日(火) 
玉川タカシマヤ 5階 アートサロン
(東京都世田谷区玉川3-17-1
電話 03-3709-3111)


【フォンテーヌ絵画教室 開講日】
8月4日(火)
8月18日(火)
9月8日(火) ※第2週
9月29日(火) ※第5週
10月6日(火)
10月20日(火)
上記日程の、10時~12時
高松市 鍛冶屋町1-2 榊原ビル2階
詳細は↓こちら↓。
http://hirokiyasutomi.blog111.fc2.com/blog-entry-2192.html



【掲載】
● 平成31年高校3年教科書「美術3」
(光村図書出版株式会社) の、「鉛筆の可能性」の頁に、作品「雫の器」が掲載されています。
詳細は↓こちら↓。
https://www.mitsumura-tosho.co.jp/kyokasho/k_bijutsu/31bi/index.html


【論文・紀要】
● 電子書籍 「洋画1 素描と絵画」
(京都造形芸大 東北芸術工大 出版局)の、第2部・第一章に、「鉛筆による静物画表現」 を著述しています。
詳細は↓こちら↓。
http://hirokiyasutomi.blog111.fc2.com/blog-entry-2468.html

カテゴリ Category

プロフィール (1)
Biography (1)
作品テーマ (2)
Statement (2)
展覧会 (84)
文献・メディア (37)
絵画講座 (2)
日記 (1684)
雑記 (184)
作品 Works 2019  (1)
作品 Works 2018  (1)
作品 Works 2017  (1)
作品 Works 2016  (1)
作品 Works 2015  (1)
作品 Works 2014  (1)
作品 Works 2013  (1)
作品 Works 2012  (1)
作品 Works 2011  (1)
作品 Works 2010  (1)
作品 Works 2009  (1)
作品 Works 2008  (1)
作品 Works 2007  (1)
作品 Works 2006  (1)
作品 Works 2005  (1)
作品 Works 2004  (1)
作品 Works 2003  (1)
作品 Works 2002  (1)

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索

QRコード

QR

月別アーカイブ

おすすめ

最新記事